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セピアと紫

face to ace、ノスタルジアのプロモーションビデオ。

ライブからの映像以外は、ほぼ全部に上下に淡く紫に光の帯が入ってて。
それが、今ではない、過去のシーンの境目のようで。
最後だけ、足の影が映っての映像にはなくて、「歩いていく」感があった。

2度目の「また戻りたくて」の後の「YES」。
プロモーションビデオでは、その時、映像がパパッと切り替わるから、CDの時より言葉が強調され印象に残る。

イカロスの翼、抱きしめたとき。
それは、楽しく、幸せなものであるはずはなく。
それでも戻るという気持ちが強調される感じが良い。

似たようなフレーズの繰り返しで、love だったところが、次には life に変わる。
次の曲名は LIFE。
そんなのも、面白い。

時間を感じさせる今回のCD。
そういえば、桜では、満ち足りた時間、なんて言葉があったか。


「YES」
たった一つの言葉だけど。

ジョン・レノンさんとオノ・ヨーコさんが出会った彼女の展覧会のことだったか。
天井まで届くはしごの先、小さな虫眼鏡があったかと思う。
で、上りきってみると、天井には小さく「YES」の文字。
肯定的な言葉。
上りきった先に見つけた文字が「NO」など否定的な言葉だったら失望しただろうけど、救われた気分になったとか。
知らずに始めて見たら、フっと微笑んでしまいそう。
作り手の心に、触れられた感触があったとき。
そういうのが面白いんだろう。

ただ、整った、美しい、心地よい何かを見るだけでなく。

「芸術とは、居心地の良いものへのアンチテーゼ」
(特定の肯定的主張(定立)に対立して定立された特定の否定的主張)
デーモンさんが、新日本フィルハーモニー交響楽団との演奏会で紹介した言葉。

演奏会があったのは、デーモンさんが、ライブで活動全般をやめるという選択肢もあるというような発言をした3ヵ月後。
断頭台への行進曲。
曲が始まる前に、「吾輩は去る(猿)」と猿のマネもして笑わせて退場だったと思う。
いつもなら、ここで「また会おう」なのに。
で演奏中に、オルガンバルコニーに一瞬だけ現れて、「また会おう」といつもの言葉を言い残し、最後、大きな太鼓の音で、ギロチンが落ちるという表現が続いたと思う。

その後、アンコールで現れたのだけど、一言も喋らずに太鼓を叩くようなパフォーマンスがあったかと思う。
で、演奏し終わったあと、普通なら観客に応じて何か口にしそうなのに、ぐっとこらえて、太鼓を軽くポンポンと叩いてジェスチャーとかそういうもので応えてて、それで、断頭台で首を切られたままのつもりなんだと思った。

表現て、考えて、しようと思えば、いろいろあるのね。

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